2010.12.27 update
Facebookを創設したマーク・ザッカーバーグの想像を超える成功ストーリーを描いたハリウッド映画「ソーシャル・ネットワーク」が今年公開されて、話題を呼んだ。ネットビジネスは世界中の若者たちに以前は考えられなかったビジネスチャンスを創出している。実際、ザッカーバークは世界年少の億万長者になっている。
オンラインコミュニティはグローバルな規模の独自文化を短期間に確立して、今や他世代の人たちのライフスタイルにも大きな影響を与えている。この世代は、Generation G--aGeneration Generosity(寛容の世代→気前のよい世代)と呼ばれているが、彼らの及ぼす影響力は、主流マーケッターの観察や分析の対象となってきた。彼らはポストコンピューターの世代であり、いわゆるベービーブーマーを親に持つ18歳-34歳という年齢層なのだが、業界紙やブログなどからこの世代の特徴を表現するキーワードをいくつか拾ってみよう。
Free | (自由、のびのびとしている) |
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Passion | (情熱、自分たちの興味があることについて大いなる情熱を持っている) |
Sharing | (分かち合うこと、自分で一人じめするのではなく、みんなで分け合うことに価値を持ち喜びを感じる) |
Collaboration | (協力と協調性、ソロとしての行動よりも、みんなと協力したり協業することを好む) |
この世代にとって意味があることは、最良とみなされるブランドを最も多く持つことにあるのではない。「成功」したあかつきには、「成功」を友達や仲間と分かちあう、シェアできることが「ステータスシンボル」となるのである。富を持つものが持たないものに与えるという従来の上下の関係ではなく、分かちあうという横の関係に価値を見出すのがこのGeneration Gの特徴だといえよう。
所有することから分かち合うことへと価値観がシフトしたことは、新しいライフスタイルを造って短期間に大成功を果たしたネットベースの新規ビジネスの例を見るとよくわかる。
ipCar | メンバー性の車のシェアリングサービス |
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Flickr | オンラインの写真アルバム共有サービス |
Groupon | 割引クーポン共同購入サービス |
どのサービスもみんなでシェアをするという概念がベースであることが興味深い。 Generation Gの価値感を理解して、彼らの情熱にアピールするようなビジネスを展開していくことは伝統的なブランドビジネスにとって必須。私が育った世代は、同じGでもG=Generosityではなく、G=Greedの傾向の強い世代であったように思う。Wowと言いたくなる様々なビジネス・コミュニティが創られていて、私もその一端を担いたいと強く思う一年であった。
竹内 道